SuicaやPASMOといった交通系ICカードは電車などの交通機関の乗車に利用できますが、そのSF残高は、ショッピングでも電子マネーとして利用することができますよね。国のキャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗なら、キャッシュレス決済として5%(チェーン店等は2%)のポイント還元を受けることができます。
ただし、交通系ICカードについては、ポイント還元システムの整備などの関係もあって、手続きが必要だったり、そもそもポイント還元事業に対応しないという交通系ICカードもあります。
そんなマチマチの対応となっている交通系ICカードのキャッシュレス・ポイント還元事業に対する対応状況をまとめます。
交通系ICカードごとのキャッシュレス・消費者還元事業対応状況
全国で相互利用が可能な交通系ICカードのキャッシュレス・消費者還元事業への対応をまとめます。
ポイント還元事業 | 登録・手続き | 還元内容 | |
---|---|---|---|
Suica | 対応 | 必要 | JREポイント |
PASMO | 対応 | 必要 | PASMO残高 |
Kitaca | 非対応 | × | × |
TOICA | 非対応 | × | × |
manaca(エムシー発行) | 対応 | 必要 | ミュースターポイント |
manaca(交通開発機構発行) | 非対応 | × | × |
ICOCA | 対応 | 必要 | ICOCAポイント |
PiTaPa | 対応 | 不要 | ショップdeポイント |
SUGOCA | 対応 | 不要 | JRキューポ |
nimoca | 対応 | 不要 | nimocaポイント |
はやかけん | 非対応 | × | × |
ポイント還元事業に参加をしないのが、Kitaca(JR北海道)、TOICA(JR東海)、manaca(名古屋交通開発機構発行のもの)、はやかけん(福岡市営地下鉄)です。これらは交通系ICカードに対応したお店のショッピングでも利用はできますが、国のキャッシュレス・ポイント還元事業のポイント還元は行われません。
ポイント還元事業の仕組み等については上記の記事が参考になるかと思います。
交通系ICカードそれぞれで還元を受けるための条件や準備
もう一つ注意したいのが「登録の必要性」です。クレジットカードや電子マネーなどの場合、特に手続きをすることなく、カードで支払いをすれば、自動的にポイント還元や割引などが受けられます。
一方で交通系ICカードの場合は事前にユーザー側で登録をしておかないとポイント還元の対象外になるケースがあるのです。
Suica JREポイントが貯まるが要事前登録&引き換え手続きが必要
JR東日本のSuicaでポイント還元を受けるには事前にJREポイントのウェブサイト上でSuicaもしくはモバイルSuicaの番号を登録する必要があります。モバイルSuicaではなく物理カードを利用している場合は会員登録自体をしていないケースもあるかと思います。
還元を受けるため、必ず登録しましょう。なお、今後はSuicaでJR東の電車に乗るとJREポイントが貯まるようになります。還元額はモバイルSuicaの方が上なので、これを機会にモバイルSuicaに乗り換えるのも手かもしれません。
還元分のポイントは1か月分が翌月に反映されます。
PASMOも事前登録が必要で3か月ごとに還元
Suicaがポイント還元事業に参加するだけでなく、乗車ポイントも始めたことで同じ東京都心でライバル関係にあるPASMOもキャッシュレスポイント還元サービスの参加を表明しています。
サイト上での事前登録が必要になります。たまったポイントはマイページで還元されます。3か月ごとにポイントが集計され還元され、貯まったポイント分はPASMOへチャージする形で利用できます。
manacaは対象/対象外の2種類のカードがあるので注意
名古屋エリアのmanacaは今回のポイント還元事業で一番複雑だと思います。
もともと、manacaは「交通開発機構」と「エムシー」という2社がそれぞれ別の形で発行しています。
このうち国のポイント還元事業に参加するのはエムシー社が発行したものだけとなります。manacaのカードの裏面に発行会社が書かれていますのでご確認ください。
ICOCAも事前登録が必要でポイント還元は自動
ICOCAポイントサービスへの事前登録が必要になります。すでに登録済みの方は追加登録は不要となります。還元ポイントはPASMOと同様に3か月ごとに反映されます。
貯めたポイントはICOCAのSF残高へのチャージに利用できます。
PiTaPaは事前登録不要で還元も自動
PiTaPaは他の交通系ICカードと違いプリペイド型ではなくポストペイ(後払い)となっています。登録などは不要で利用分が還元されます。還元は500円相当(500P)がたまるごとに後払い利用額から500円を差し引く形で還元されます。
SUGOCA、nimocaはどちらも登録不要&自動還元でわかりやすい
九州・福岡の交通系ICカードのSUGOCA、nimocaはどちらも事前の登録は不要です。また、利用額に対しても自動でポイントが付与されるようになっているので特に意識せずにキャッシュレス・ポイント還元を利用することができます。
複雑なポイント還元事業に……
消費税増税に合わせてキャッシュレスを普及させつつ、増税による消費低迷を抑えるという一石二鳥的な効果を狙っての施策なのでしょうけれども実施する決済事業者は大変だったんだろうなぁと思います。
ポイント還元事業に参加しなかった交通系ICカードは渋ちんのJR東海を除けば、どれも規模的に厳しいところが多く、システム改修などのコスト負担ができなかったのだろうと推測できます。
こうして出来上がって制度が複雑なものになると、私のように、クレジットカードや電子マネーなどのポイント、決済に詳しい人間でも面倒だなーと思ってしまうわけで、マイナスな気がしますよね。
せっかくの制度なのでイチ消費者としては賢く、お得に活用していきたいところですけど、交通系ICカードにとっては波乱に満ちた門出となりました。
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